raven n.p.
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あの娘は北極を指して
箱の中に飼われた鴉を飛ばした
夕焼けを見る前に眠っていたから
羽根の色を知らなかったらしい
夜が明ける前に眼覚めていたなら
硝子の破片で怪我をすることも
無かったのに
朝が冷たくなったから
季節が変わったと思うんだ
鴉の羽根が落ちてきた
夜空の星を映していた
風が北から吹いたから
季節が終わったと思うんだ
鴉は何処までも飛んだ
北極の場所も知らずに
終焉は意外と近くに在って
両手首に繋がれていた
あの娘は実は箱の中
北極って此処さ
鴉が鳴いたよ