徹マー
くあせ@ふじこ

わたしは縁石に座って
二階の窓から聞こえる
にぎやかな声や音を
大学生たちの
麻雀で明かす楽しい夜の
酒の宴の
どよめきに
泣かされていた


悲しいことは
たくさんあるんだよって
何人もの人があたしに言った



明かりのもれる窓や
食べ物の匂い
おしゃべり声
テレビの音
それは悲しいものではないと
わたしには分かっているから
黙りこくることにしている

でも、人前で冗談を言って笑いあい
大声だして手を叩き狂い喜んだり
時にはお酒ではめを外したりだってするんだよ


ちょうど今
あたしのそばに
弱い蛍光灯に迷い込んだ
小さな震える羽虫を
なぜか潰せなかったんだ



この調子だと
麻雀は朝まで続くだろう
牌を切って、つまみを頬張って、
朝まで続くんだろう
朝まで続くんだろう


自由詩 徹マー Copyright くあせ@ふじこ 2007-09-12 05:08:15
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