チャンプの秘密
恋月 ぴの

わたしのたいせつな彼氏
ちょっと太めで
なんだか見た目はイマイチだけど
ひたむきって感じの横顔が
とても好きなんだ

でもね
困っちゃうんだよね
おんなの子はこうあるべきだという信念
というか
思い込みが物凄くて

わたしってはじめての彼女?

デートのときのお食事
わたしには
レディースランチだとか勧めるんだよね

自分は焼肉定食の大盛りなんか頼むくせしてさ

どうしても言いだせなくって
着やせするたちだから
気がつかないよね
わたしがチャンプだってこと

ラーメンなら軽く十杯はいけるのに
お寿司だってお相撲さんにも負けないよ
ホットドッグの早食い競争だってお手のもの

恋する乙女は辛いよってことかな

型にはめられる
なんだか息苦しいけど
快感に思えてしまうわたしが恐い

ひと雨ごとに涼しくなって
食欲の秋は直ぐそこまで来てるし
いつまで誤魔化せるのかな
チャンプの秘密
もう一杯とおかわり欲しい






自由詩 チャンプの秘密 Copyright 恋月 ぴの 2007-09-07 20:04:56
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