自由落下
rabbitfighter

よく夢で見る町を、歩く。
ずっと前から何度も何度も歩いてきた、町だ。
久しぶりだったので少し切なく、なる。
この町も変わったよなと、思う。

夢の中ですら、時は移ろう。

見知らぬ誰かの夢を抱えて、眠る。
町で生きるとはそういう、事。
染みのように過去は消え、ない。
人込みに紛れて息を、する。

膝を抱えて、自分自身を抱えて。

未来とは、女の股から零れ落ちる。
未来から、過去へと。
落ちていく。



自由詩 自由落下 Copyright rabbitfighter 2007-09-02 20:32:46
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