A.M.  口
ヨルノテガム


青空の色を教えて欲しい
熱帯の色を教えて欲しい
と女は言う

なんだかこの世の終わりから2番目のような
質問をしてくるので
わたしは無口になった

海へ行ってサングラスかけて
焼肉食ってカラオケして
バーとクラブをさまよって
後の、ささやかな
女の中の何かと何かを繋ぎ合わせる啓示を
待つ状況であった
もう女の意志は僅かしか無く思えた

優しい顔で答えを
頬杖と眠気と聞いたことない陽気で
寂しげな音楽の うすぼんやりの向こうで

女の余白は
青空の色と熱帯の色が特に定まらないのであろうか

わたしは答えられない限りにおいて
この女の余白に出入りして
これから付き合っていけそうに思われた
















P.M. わたしの口からあなたへ
青空よりも青空の何を見てるの
熱帯よりも熱帯の何を見てるの






自由詩 A.M.  口 Copyright ヨルノテガム 2007-08-30 01:57:28
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