56P 「短歌2」より
むさこ


声高に客呼ぶ声に客は無く
山の如くに蟹を売る店

降りそうな空を支へて木蓮は
仁和寺の庭に煙るごと咲く

尼寺はどうだんつうじに囲まれて
静かな一角春陽をまとふ

雑踏はめっきり夏の色となり
眞昼を知らす時報聞ゆる


短歌 56P 「短歌2」より Copyright むさこ 2007-08-21 22:23:39
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