異状
由希

外を歩くと

灼けるような日差し
体温を遥かに上回る外気

アスファルトの、焦げる臭い

おかしい

何年か前までは、こんな気候ではなかったはず



少し遠くに目を向ければ

生態系の異常

干上がる大陸、枯れていく海
大陸の中心では大洪水



この星は今、どうなっている?

生命の惑星が
その生命を失いかけているのではないのか?



人間には、ガイアの声は聴けない

その
届かない悲痛な叫びの

形を変えた顕れ










たった一人の人間に出来ることなんて
たかが知れている

けれど

その、人間の集合体が
引き起こした事態がこれなのだ



私も、そうやって地球を痛めつけてきたのだ


自由詩 異状 Copyright 由希 2007-08-19 14:18:42
notebook Home 戻る