夏のまぼろし
アヅサ

小さなうみねこが
街灯の上で恋をする
おもちゃみたいな波の音
テトラポッドにぶつかって
消える


苦しみのない海に
貝殻たちは寝転がる
わたしは桃の果汁を
うすい雲にわけてあげたい


海岸沿いの道路には
魔法がかかるから
わたしは神様に
手紙を出しにいこうと思う


自由詩 夏のまぼろし Copyright アヅサ 2007-08-18 23:32:37
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