55P 「短歌2」より
むさこ


七色をくりやのサッシに散りばめて
夕陽は秋の入日を急ぐ

絵の具にてぬりしか如き文鳥の
若草色の胸毛がふるふ

喧噪の巷を逃れ花野ゆく
嵯峨の小径は露しとどなり

その名もて紫式部と言ふ花の
山荘に咲く秋を清しく

モデルたちは松によりいて写される
秋あたたかき境内のなか


短歌 55P 「短歌2」より Copyright むさこ 2007-08-15 19:37:33
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