駅・大阪
たりぽん(大理 奔)

田舎暮らしに馴れきってしまい
地下街が怖くて僕は
東梅田のビルの隙間
歩道をとぼとぼ駅に向かう
汗がにじむのは
気温のせいじゃなく
コンクリートに染みついた
あの夏の影の照り返し
不快で騒がしい風

二日酔いの胃袋に
刺激をもとめ
サンマルコで野菜カレー
キモヲタ風のひげ面が隣の席
ビーフカレーに卵をかけて
ぐちゃぐちゃ
かき混ぜながら食べたって
等身大で何が悪い
堂々とかっこわるいまま

街に魂というものがあるなら
でっかくて無関心でやさしい
そんな両手の中で
そのままの命でありたい
生きることに理屈なんてこねない
不細工でもいい
本音で嫌いだって、言ってやるさ

おおさか 

オオサカ

そう、大阪 
不機嫌なままで
僕は生きていける





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自由詩 駅・大阪 Copyright たりぽん(大理 奔) 2007-07-22 20:55:44
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