もぬける夏
唐草フウ

夏のぬくもりってどんなの?と少女、軋む氷のかけらを溶かす

この雨が上がればさよならの予感半袖の先爪に塗りこむ

果汁がどのくらいの夏ならいいの太陽と日焼け止め調合

何も考えずに揃って鳴いてるとは思えない蝉の喧擾けんじょう

ここでなら取り残されてもいいと思った永遠の花火ぱらら

ひとつの海ひとしきり越えあの白いワンピースが大人になった

捕まえられて背中めくられTatooのようだ脱いだ殻のこん跡

naked summer


短歌 もぬける夏 Copyright 唐草フウ 2007-07-17 14:43:08
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