人たらん
るるりら

《人たらん》


人たらん人になりたいと 男は思いました

道程などと つぶやきながら



人がたらん人がたらんと 別の男がいいました

道には人が あふれかえっているのに

人が足らないのです 人が必要なのです

もっと多くの人を運ばなければ なりません



人が たららんたららんと歩いていました



しあわせだとひとは しずかにほほえむのです

人たららん人たららん なんの変哲もない日常の

人の しあわせたらん 朝でした 





あるカーブでのできごとでした

道しるべは折れ曲がり

しかれたレールから はみだした魂も

男や女の体も もみくちゃになり押されへこみました

人々は泣きました悲しみました



生き残った ある男は思いました

人たらん人でありたいと



自由詩 人たらん Copyright るるりら 2007-07-17 12:37:38
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Democratic Poems