午後 p.4
ロカニクス

今日はきっと晴れるんだろう
鳥の声が絶えず聞こえてくる
流れている水音は内からで
だから頼りなく揺らめいている
目を閉じても辺りをくまなく照らすのは
まぎれもなく一つの願い

どこ行こうか

強い風が吹いて花が揺れて
やっと時が過ぎたと知る
縦と横に何本も線を引くと
その間を空気が通り抜けた
いつもというものはいつまでも
変わらないように見える

どこか行きたいところないの

どこか行こうよ
どこにでも連れていくよ

ただ幸せになって
ただただ幸せになって
そう柔らかく笑われて
そしてそのまま生きてきて
戻りようがなくて
歩いている訳ではない

人はいつだって何かを失うことを幸せだと思った

それがどういうことか知っていて
だからこそその先にあるものはあった

荷作りしたよ
どこまでも連れ出せるように

空より高いものがあるとしたら
それが魔法なんだろう
時が止まれば止まるほど
泣きそうになった
目が覚めないほど
手を握ってる気がして歩いた

目が覚めても

温かな気持ちばかり満たされて
ずっと手を伸ばしている

ここでいいよ
そう笑われても

どこにだって連れて行くよ
連れて行きたいままなんだよ




自由詩 午後 p.4 Copyright ロカニクス 2007-07-14 21:28:00
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