茶人と将軍(共作版) ー 銀猫・服部 剛 ー     
はっとりごうと素敵な詩友達 〜連詩ぷろじぇくと〜 

利休の茶室は 
入口が小さかった 
天下を取った秀吉が 
身を屈まねば 
入れぬほど 

弟子の手がすべり 
お茶を畳にこぼす 
利休は 
(まぁ気にするな)と 
ゆるしてやった 
秀吉は 
(けしからん)と 
怒声を上げた 

秀吉の茶室は金に輝き 
入口は大きかった 
金の茶室に 
入らなかった利休は 
首を刎ねられた 

 *

月日を重ね
逸話も今は昔
ふたりはそれぞれの歴史で
語り継がれているが

将軍の名誉と
茶人のこころとを
天秤にかける者は無い


そう溜息をつく私の肩を
茶人はぽん、と叩いた 





  * この詩は、後半の3連を
   銀猫氏が書き加えて完成しました。 





自由詩 茶人と将軍(共作版) ー 銀猫・服部 剛 ー      Copyright はっとりごうと素敵な詩友達 〜連詩ぷろじぇくと〜  2007-07-08 14:21:21
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