キンコム2
たけ いたけ

鉄筋の音が聞こえたなら青空だった
構築されていく巨大な塊は
恐怖と当然と意味世界に溢れている

砂漠に見える
置き去りのカメラは
捨てられたものか
ずっと名残を砂を噛むように味わいながら
地面を見つめている
秘密の部屋を
扉の無い秘密の部屋を

食傷も水分も
円卓も妖怪も
蜜柑もヤモリも
ウミホタルも折り紙も
霊柩車も
秘密の部屋に存在はない

そこを突き抜ければ
その鉄板を突き破れば
そら
ブラジルなんだ

キンコム テントム
音がする
裏側まで
巨大な鉄筋柱は
もう我々の手には負えなくなっている





自由詩 キンコム2 Copyright たけ いたけ 2007-07-08 02:22:13
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