CHE.R.RY(不完全版)
円谷一

詩を書くのが大好きな僕は
 真夜中だって夢中になって書いちゃうよ
 君を創るのは僕だからね
 君の街の酒屋でペンと紙で作曲するように詩を書いていれば
 君が中央の机の上で踊り出す
 人々は拍手喝采を送り 自分達もノッてきて踊る
 酔っぱらいからアコースティックギターを借りて 君はCHE.R.RYを弾き歌い出す
 この世界が終わるまで時間がないんだ だからみんな騒ぎ 歌おう
 歌の魔法にかけられて 皆が若さを取り戻して君に恋する
 僕も体を動かしながら詩を書いている スラスラと進むよ それもこれも全て君の歌のチカラ
 苦しいことや悲しいことなんて全部歌に乗せて 春の風に流しちゃえばいいんだよ
 何度も何度も君は歌って 僕達の心を浄化させる
 桜はキライだけど CHE.R.RYは好きなんだ!
 あぁ幸せだ 幸せだ 君の歌を聴きながら詩を書くというのは
 ノッて完成した詩を群集にばらまいて 僕もアコースティックギターを奏で踊り跳ねる
 死ぬまで続くこの幸福 この歌を作ってくれた神様に感謝します
 終わらないウタ 君の想いはこの小さな街から世界へ噴水状に吹き出ている
 酒屋を出て歌い続けながら 僕達の森へと向かっていく 星の夜 流星が幾つもつるりとした宇宙を滑走していく
 星が降りてきて燃え上がり 森の中を照らす 君の歌声に動物達が集まってきて ノッて踊り出したり飛び跳ねたりする
 君はいつまでもいつまでも歌い続ける 僕達の心は体を飛び出して空で円をつくって曲に合わせてリズミカルに踊る 君は世界が終わった後何処へ行くつもり? 僕と一緒にいようよ
 種なんか超えて僕達はサビに特に力を込めて歌う 再び詩を書き始める そして新しい世界を創造する 僕は魔法使いさ
 何度も何度も月はウタにノッて 満ち欠けを繰り返す 月のスポットライトのお陰で終末の世界は別の意味で大騒ぎ
 太陽が空中を踊り跳ねて南中の場所まで物凄い早さで駆け上がって来て 僕達の森を燃やし尽くすように照らす
 地球上のみんなが世界が終わることを喜んでいる 自然のオーケストラが君の歌をさらに巨大にさせる
 陥没が起こり 地球が大爆発して僕達が宇宙の塵となっても 君の歌はいつまでも続いている やがて生まれ来る新しい世界の心にはこのウタが深く刻まれることだろう


自由詩 CHE.R.RY(不完全版) Copyright 円谷一 2007-06-27 05:27:35
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