太陽ヲも欺く視線 ----コネクト----
酸素の枷
死は呆気なく残酷である
豪雨が容赦なく車体に撃ちつけられる
不安と恐怖を増幅させるBGMは
中の少年に?男の子は泣いてはいけない?
というくだらない法則を完璧に無効にさせてしまった
急いで洗濯物を取り込もうと燃え尽きた少女
ベランダの陰から右手だけが
外に伸びている
少年の体は燃えるが如く炎上し
少女の体は凍えるが如く凍結していく
この場所で このタイミング
カウントダウンは始まっていた
私はそれを見届けるだけ
繋がりは分裂ではなく
母体を持ってしまっている事から始まり
人は出会い 愛情 友情 繋がりを求め無くても
手に入れてしまうのである
それが枷として邪魔になるだろうか?
二人の間には未だ距離がある
二人には顔を向け合う気力も無くなった
少年は荒い呼吸で最低限の動作を繰り返す
車の中も豪雨の様だ
豪雨に撃たれている体は車体と少女と一緒だ
車が動き出した
少女との距離が離れだした
何処に向かうのか少年
少女の右手だけが左右に動きだしている
?いってらっしゃい。?
どうやら
私の介在も許されない
内密な会話がされた様だ
人の繋がりは私の理解を超えている