パン屋
ひろっち

足元にはあんぱんのゴマが散らばって、
ガラス越しの地下街は盆ちょうちんのように繰り返されて、

繰り返されて、

加減の利かない照明と、
可でも不可でもない音楽と、

安穏とした空気のなかで、


「30代がメンタルに陥る理由わけが何となく分かる気がする」

って横から聞こえてきて、何となく分からないでいる今日び。
何だかんだ言って、結局、上が決めずに保留で異動でトンズラこいて、「あとのことは後世に」なんて言い訳に終始して僕らは闇夜を彷徨い続ける
なんて言い訳を考える。

ミニが目立つ。
最近、とことんミニが目立つ。

ミニが目立つ。



使用済みのアンパンマンの顔が廃棄処分されて、
埋め立てられて、一輪の花が咲いた。

安穏とした空気のなかで、
僕はそれをきみのメッセージとして受け取って、
また新たな言い訳を考え始める。

ミニが目立つ。
最近、とことんミニが目立つ。

ミニが目立つ。


自由詩 パン屋 Copyright ひろっち 2007-06-18 23:43:45
notebook Home 戻る