アウトロー あるいは 詩人
那津



なぜだい?

なぜ、そんなにつっぱているんだい?

空が落ちてきて、あなたの母親は尽きぬ病に倒れ、若き日を苦労に染めた

おまえを強く育てたよ

おまえを強く育てたよ、おまえの父親

太陽が目眩だ

なぜだ、強く生きられない



アウトローなロッカーに会った、

那津さん、那津さんは年上っすけど、全然負ける気無いっすよ

若さが気持ち悪い、嫌いなタイプだ



空が落ちてきて、あなたの母親は尽きぬ病に倒れ、若き日を苦労に染めた

おまえを強く育てたよ

そろそろ歩き出す

誰も踏み込まない詩人の世界に

怖がるな

恐れるな

太陽を抱いて火傷しろ

月に抱かれながら欲望を丸出しにし

音の無い場所で森をみつめ

大陸からの風で旅を思い

詩人の血を集めてお前色に染めて

染まった布で着物を縫って

愛を知らない皮肉屋を抱いて

死ぬほど嫌いなものに程、射精して

匂いを愛するのか、女を愛するのか解らない夜を越えて

悪口や舐めた口を叩く人をどうやって生かすかなんてことは地球に任せて

今日も太陽を浴びて生きる

そこで美しい日々の唄を歌いたいんだ

そろそろ胸を張って泳ぐよ

宇宙を泳ぐ

選民の十字架を壊して

父親を思い出して

つらい遠き刹那を感覚に換えて

お前を愛したいし

宇宙を泳ぎ

そして、森で尚迷わずに進む




空が落ちてきて、あなたの母親は尽きぬ病に倒れ、若き日を苦労に染めた

おまえを強く育てたよ

そろそろ歩き出す

誰も踏み込まない詩人の世界に



自由詩 アウトロー あるいは 詩人 Copyright 那津 2007-06-07 16:05:56
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