花屋のシャッター
ぽえむ君
いつも駅まで歩く道
朝が早いので
その店はまだ閉まっている
どうやら花屋らしい
けれども
見るのは灰色のシャッターだけ
盲目的に一日を働いた
マニュアル通りに忠実に
終わりのない繰り返しを
的確に消化する
四角いコンクリートの中で
花を開かせる
いつも家まで歩く道
夜が遅いので
その店はもう閉まっている
中の様子を見ようとしたけれど
見れたのは灰色のシャッターだけ
シャッターは閉まったまま
自分の花も開いていない
そんな気がした
その日も
花を見ないまま
一日が終わってゆく