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ひろっち
例えば今日、飛行機がうちの会社に突っ込んできたら、
俺が抱えている課題業務の進捗率の悪さがうやむやになるんじゃないかと思ったりして、今、こうして空を見上げている。
こうして空を見上げると、ビルとビルの谷間に溺れてしまいそうで、目の前が真っ暗になって、
って、使い慣れない表現を使いきれずに、
結局、ただ空を見上げるしか術がないんだけど、
視界を真下に移して見えるのはジョージアのコーヒー缶。
コーヒー缶を空の谷間めがけ、おもいきし投げてみたら、この前までうちの課にいた久松さんの谷間だったという落ち。 世間は狭くも広くもない。
そう、僕は谷間に固執しているわけではなくて、
来月の管理職の人事にドギマギしているだけなんだ。
オー! そこのリーマン!
リーマンブラザーズ!
リーマン係数!
目の前の課題業務の妙案出しておくんなまし。
エイッ!
妙案!
万歳! 妙案!
コノヤロ! 妙案!
案だらけ。
人生も案だらけ。 ってなわけで、
相も変わらずヒコーキ音はするけれど、
飛行機は落ちてくれない。
ちょっとかすってくれるだけで十分なんだけど、
そんな気配すらない。