火鏡
砂木
ドラムカンの 外にはみだしてくる
火の勢いに のまれてく
窓から見下ろした 交差点
流し込んだ 健康飲料水
一回 千円のカットだけの看板
マラソンの金メダルのテレビ放送
セルフサービスでついたテーブル
お金を用意していて乗ったタクシー
汽笛になじむはずもなく
領収書をなくさないように
ヨーグルトは きらさないように
明日は 迎えなければいけないと
やみくもにアクセルふかして
九分しかない乗り換えのために走った
開けた箱は 箱だけのゴミになりました
知っていたのだから
言わないだけなのです
火という火に 告げて貰いたいのです
もう 燃やしたものを燃やしはしないと