雷が殴ってくる
ぽえむ君

真っ黒な雲の中から
大きな目を開いた瞬間
ものすごい声がする
その声だけで家の窓が
殴られている
窓ガラスが割れそうだ
家が震えている
今度はぼくが雷に殴られる
胸からずしんと
体全体に痛みが走る
次から次へと
雷のパンチが空から降りてくる
鳥たちは屋根の下や
森の中に隠れてしまい
じっとして動けない
やがて雷は音だけじゃなく
水まで投げつけてくる
これでは窓の外が見えない
地上の生き物はもう何もできない
雷が殴ってくるのは
地上は地球の一部分であることを
忘れてしまったことに
怒っているのかもしれない


自由詩 雷が殴ってくる Copyright ぽえむ君 2007-05-20 15:47:49
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