改作『黒色石化』
アハウ

部屋のいたるところが
軋むほどに 精神を集中し 観る

カンブリアの石化は どこへ
アンモナイトを見送り どこへ

羊歯を茂らせ 三葉虫の明滅に
石炭石油へのメタモルフォーゼに酔う
愚なる 夢見がちな 大地に

吐息 一つ 残さず スキャンしている

銀色なめしに輝く
つなぎの作業着を脱いで

標本は 持ち帰らぬ
生態系に影響が出よう

実験太陽系 フィールド Bera Trupa24ヘリオス
まだ 眠りは続く

樽酒の琥珀色 芳醇な香りと
静かに 時は満ちる事を 欲す!

大地は 黒い石化の 夢を織る

しばし 産業革命まで
羊歯と三葉虫は深く眠り
石化 メタモルフォーゼ 

黒色石化は 確かな夢をみる

そそり立つ 灰色巨大都市
星たちが 地上に舞い降りる

またたく 灯とともに 


自由詩 改作『黒色石化』 Copyright アハウ 2007-05-20 07:35:45
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