午後 p.1
ロカニクス

電車を降りると
点字ブロックが
花野に埋もれていた

あなたはここにある花の名を
一つとしてしらない
見えることもない

それでもその眼は
厳かなほどに瞬きをするから
見えているものを見ている

ホームの白線は小川だった
覗き込めば
白い魚が列を成している

音で分かったのだろう
あなたが白線を見つめ微笑んだ





自由詩 午後 p.1 Copyright ロカニクス 2007-05-18 18:05:16
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