雪風に埋もれて
板谷みきょう

あの頃の僕ときたら
明日しか見る事が出来ずにいたけど
君はそれを拒みはしなかった 
そして
解り合えぬまま
手探りで心確かめあって
二人の暮らし夢見ていた 
幾つかの夜を過ごし

あの頃の君ときたら
今日さえ信じる事が出来ずにいたけど
僕はちっとも気付かなかった 
そして
遠く離れて
君の心変わりに気づいても
それでも約束信じていた 
幾つかの夜を過ごし

何もかも消え去って
たった一つ捧げ唄残っていたけど
偽りのない心と言葉が 

僕のなかで
君と共に少しづつ
懐かしい思い出に変わる 
幾つもの夜を過ごし

僕の求めに 酔心地で君 
初めて肌を許した
寒さが身に染む こんな夜 
独り
こたつで気にかける

今でもどこかで
君は
熱い熱い スキムミルク
ふうふういって
飲んでいるのかな


自由詩 雪風に埋もれて Copyright 板谷みきょう 2007-05-15 00:28:55
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