混沌〜罪と救いの詩
北大路京介

診察室は楽園で 白黒ピエロが唄うのさ
受け取る耳は いつしか言葉にならない悦びを

この世の生物じゃないんだろ 翼の折れた天使とか
はぐれた悪魔の落とし子とか それによく似たもんだろ

大人になった御祝いに 銀の手錠を贈られて
痺れの切れたカラクリで作られた舞台へ昇っていく

掠れた心の歌 呼び覚ます呪文は
明日に名前を刻む鋭利な光なんです



太陽に咲く花のように 裸までも脱ぎ捨てて
枯れ果てた涙 いつしか呼び戻す香りを放つのさ

禁断の果実ジュースを 一気で飲み干せちゃうのだろ
聚洛では それだけで みんなが教祖というのだろ

魂削って唱っても 耳ふさがれちゃ伝わらない
頬をつたう煙は 紫の街を包み込む

渇いた砂漠の空 はがれゆく心を
潤し命を繋ぐ 涙は永遠なんです


   沈みゆく最強艦隊 濁りゆく七つの海
   聖なる子供の祈りも 時間をきっと戻せない  


掠れた心の歌 呼び覚ます呪文は
明日に名前を刻む鋭利な光なんです

渇いた砂漠の空 はがれゆく心を
潤し命を繋ぐ 涙は永遠なんです




自由詩 混沌〜罪と救いの詩 Copyright 北大路京介 2007-05-14 14:27:25
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