空の波紋  
服部 剛

長い間 
「 わたしなんて・・・ 」 
うつむく影を 
地に伸ばしていた 

ある晴れた日 
緑のてのひらをいっせいに振る 
背の高いポプラ並木の道で 
ふと立ち止まり 
頭上の空を見上げると 

「 わたしは、ある 」 

という音の無い声が響いた 

頭上にひろがる空と 
わたしの心の空に 
不思議な波紋はもんが 
ひろがった 








自由詩 空の波紋   Copyright 服部 剛 2007-05-04 22:33:19
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