あたらしいあさ
夕凪ここあ

夜が
明けないうちに
こっそりと
地平から
覗いてみたよ
旅立ちの日


君の食べられる野菜
食べられない野菜
を知ってたのに
僕との距離を
知らない

やがて
そんな
もやもやを
朝と呼んで
君が
眠たそうに
カーテンを
開ける
しぐさが
やっぱり
好きだ

さよなら
の代わりに
走る風
昨日のなみだを
すくって
何もないところに
辿りつく
気流に
乗ったまま
もう
君には
出会えない
なんて

そのまま
うちゅうに
投げ出されてさ
君との
思い出の数だけ
うまく
呼吸ができるから
君の口癖
嫌いなものや
温度なんて曖昧なものを
浮かべると
それが
星になってく
うちゅう

僕は
漂う
塵みたいに
なってさ
星のひとつひとつを
渡り歩いて
一番
ちきゅうに
近い場所で
眺めると
地平線なんて
見えやしない

なにもかも
混ざり合って
離れあったりしてく
その間で
何度もめぐってく
新しい朝




自由詩 あたらしいあさ Copyright 夕凪ここあ 2007-05-03 23:02:34
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