刹那
朱雀

金木犀
書眉鳥ほおじろ 囀る春景色

支那チャイナ生まれの丹桂*1

此処にるよと言いたげに

風に嫩葉わくらば揺り落とす


今はただ慎ましやかに影潜め

やがては巡る秋を待つ


思い馳せれば甦る

噎せ返るほどの芳しさ

忘れ去られた葉桜も

ひと月前には花霞


移ろう時の間隙かんげきに 

何かを忘れていないかと

愁えの雲に 春のなさけも色褪せて

心許ない花逍遥


*1 金木犀



自由詩 刹那 Copyright 朱雀 2007-05-02 22:26:53
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