科白
砧 和日
とても大きな水たまりを
陸の存在しない方へ
夢中になって泳いでいく
いつしか亀の姿をかりて
雲がほとんど透き通っていて
青いばかりの視力の中で
規則正しく諳んじられる
無限の数字に見合うだけの
本当はいない双子のような
宝石が向こうにあるのだという
自由詩
科白
Copyright
砧 和日
2007-04-29 00:03:38