selfish bubble
三架月 眞名子

枕元に立つ影は一言ポツリ

罪悪感に苦しみ抜いてください

と、声にならない声で

でも

ボクの意識にダイレクトに

そして

フッと漏れた笑いを残して

消えていった

夢なのか

うつつなのか

朝の陽射しに照らし出された

鋭利なナイフでさえ

とても曖昧な存在で

それを証明するアイテムにはならない

夢だとするなら

いったいなにを暗示しているのだろう?

ボクには最愛の人がいて

あと数時間後に

永遠の誓いを交わす

ボクには彼女しかいないのに

こんなに

一途にしか人を愛せないのに

なんで恨まれなければならないんだい?

夢の中のキミよ

その言葉は

あまりにも身勝手だ

ナイフよりも暴力的だ

ああ

なんて最悪な目覚め

でも所詮

夢は夢

早く忘れてしまおう

そして真っ直ぐ彼女の部屋へ

おはようのキスをしに

もしかしたら

まだ夢の中の住人なのだろうか?

だとしたらアナタには

幸せな夢が降り注いでいますように…



自由詩 selfish bubble Copyright 三架月 眞名子 2007-04-27 23:13:24
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