こたつ日和
山中 烏流

こたつの中で
何本もの足たちが
陣地を取り合っている

 
まどろみはそっと
瞼をノックして
心地好い終わりに
私を包もうとしている
 
 
目をしばたかせて
現実を直視
してみるの、だけど
 
他に何も
することがなくて
気付いた時には
私は、もう
 
 
どすどすと響く
誰かさんの足音に
私は覚醒する
 
こたつの中では
まだ
何本もの足たちが
陣地を取り合っている
実質
蹴り合っている
 
 
まどろみは
とりあえず何処かへ
 
去っていって、
 
 
すると
こたつがぶうんと
怒ってしまって
足元が熱くなって、
 
少し
熱過ぎたので
陣地の取り合いは
終演を、迎える
 
 
今日は
こたつの、
 
勝ち
 
 
そんなこと
考えていたら
まどろみが急に
襲ってきて
 
私はなすすべもなく
ただ
されるがままに
(心地好い)
終わりを迎えてゆく
 
 
そうして
幸せ、と
 
笑う。
 
 
 
(じゃ)
 
(おやすみ。)


自由詩 こたつ日和 Copyright 山中 烏流 2007-04-26 07:36:54
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