「 ぼくはおちんちん。 」
PULL.







目を覚ますと、
おちんちんがなくなっていた。
びっくりして鏡の前で確かめると、
やっぱりおちんちんがなかった。
おちんちんの代わりに、
林檎の芯のようなものが付いていて、
触ると、
ぴくんっと、
した。
不思議な感じ。
頭の奥がぴりり、
ふるえて、
もっとしたかった。

指に唾を付け。
芯に触る。
濡れて、
きた。
赤くなって、
ぷくり膨れて芯は、
ぐちょぐちょに濡れてきて、
もう指は止まらなくって、
ぴりぴり躯がふるえて、
どこか遠くから、
想った。

鏡に映る。
濡れた芯の、
あの裂け目の向こうは、
どうなっているんだろう。

指を入れた。
あったかくって、
やわらかい。
ざらざらしたうるみと、
ぬくみ。
躯があつい。
ふるえが止まらない。
引っぱられた。
ずぬりと、
指が、

奥に引っぱられた。






二。



目を醒ますと、
ぼくはおちんちんだった。
彼女は鏡の前でぶらぶらと、
ぼくを確かめると、
うれしそうに、
撫でた。












           了。



自由詩 「 ぼくはおちんちん。 」 Copyright PULL. 2007-04-25 07:08:10
notebook Home 戻る