あさやけ色
Rin K




もう飛べる翼はない
星の足跡 ここで、途切れた
出逢うまでの道も忘れて
広い空をただ見上げる

水平線に夕陽が溶けて
紫色の夜がまた、来る
やさしさ、だけ
欠けたパレットを開いて
あさやけ色を作り出すため
足りない色は何色ですか
探し出せない
それは君に似ているよう、で
また空をみあげた

もう折れる翼もない
波をなぞり 君を、なぞって
浜辺に残る見知らぬ人の
足跡に見た僕らの轍
  冷たい手をとりあい
  目指したのは きっと、楽園
  枷に離れてゆくサダメを
  引きずらせて歩いていた

もう何も願いはしない
指で辿る 消えかけた、星
足を痛め、迷い続けよう
あさやけ色に 似ている君と
また出逢うまでは




自由詩 あさやけ色 Copyright Rin K 2007-04-23 22:15:37
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