川岸
もも うさぎ

さらり ふぅ さらり

水の音

ふぅ さらり







川岸で
あかい手を あらってた

空には月が揺れ
あたしは 朧月夜、を 口ずさむ

川岸で流れた血を
その砂と草に押し付けた

額すら押し付けて 祈った

あたしたちは

次にきっと
この川岸で会うはずだったのだ

そうでしょう?
あたしは

自分が言ったことも守らずに
あなたが恋しくて
どうしようもなくて

血をみて


だから  あなたは こない


すっかり水に浸かってしまうまで
冷えた体を震わせながら

あらっていた

刹那

月が影り
あなたのもとに いける気がした



鳥がそっと 歩いていた

口許だけを形にして呼んでみた








もう すこしだけ




泣けばよかった









〜川岸〜


自由詩 川岸 Copyright もも うさぎ 2007-04-22 02:48:40
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