屋根をつくる
たもつ
人は屋根をつくった
雨から家族を守らなければならない
自らの肉体を守らなければならない
濡れてはならない
濡らしてはならない
壁も柱もつくることを忘れ
屋根だけがどこまでも広がっていった
それでも夢中になって
人は屋根をつくり続けた
ところによっては
屋根が人をつくっていたが
それはおそらく
何かの手違いであった
自由詩
屋根をつくる
Copyright
たもつ
2007-04-19 15:02:04
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