僕は高校生だった
ゆうさく

卒業したと思った
証書も確かにもらったのだけど

ナイトブルーの雨と
アスファルトが
セックスした後のにおいにつられて
水たまりをはねてみたくなった

石ころ蹴って
空に向かって
ひたすらに発狂

愛のないビルの群れ
振り払って
静かにバイバイ

黄昏時に見る
女の子のスカートゆらゆら
アロマの香りむらむら
あらま

いつだって
腰をかがめての高速ダッシュ
赤に染まった夕日の光を
風ん中からつかみとり
ショルダーバックに突っ込む

いつのひか
怪我したときのかさぶたを
ゆっくりとはがす

再び血
止まらない
なんだか
止まらない

僕のなかの高校生が、
またじわじわと
溢れ出てゆく


自由詩 僕は高校生だった Copyright ゆうさく 2007-04-18 16:10:16
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