96、クローバー 【くろーばー】
雨宮 之人

あぁ、マリー
君は覚えているだろうか
あの丘で、あの木の下で、僕は
白い、花冠はなかんむり

あぁ、マリー 君は
少し頬を、赤く染めて
そのリンゴを、僕は
優しく、ついばんで

どこからか、来た、種が
芽吹いて、ほら一面の
白い 絨緞で、君は、お姫様で

たぶん、幸せで、それは
目を、凝らさなくてもどこにでも、あって
あの頃を 僕は今も栞にして、本を、読んで


自由詩 96、クローバー 【くろーばー】 Copyright 雨宮 之人 2007-04-17 08:22:01
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