ループ&ランダム
はじめ

 何の為に生きるのか その理由が知りたくて
 僕は昔君に聞いたんだ
 君の横顔は美しくて
 僕はあぁこの横顔が見たいから生きているんだな と思った
 でも君が老いていくのは嫌だった
 僕はまだ子供だったから
 人は死ぬと世界の記憶の中を移動し続け 廻り続けるんだ
 そしていつか全てから抜け出して永遠を手に入れるんだ
でもそんなことは下らないことだ 僕は君に恋している
 桃色の感情を解き放って 君に伝えたいんだ
 君を為すがままにしたい 君はあの心に残る景色のように受け入れてくれる
 僕の心の欠片をあげるよ 僕のは特別なんだ
 そして二人で真っ白な世界へ行こう そこはとても暖かいんだよ
 僕の冷たい記憶は君の手を繋ぐのに必要ない
 僕は平安に疲れた眼球を浸らせることができる
 そこで僕は君の命を創る装置に唇をつけてみたいんだ
 ずっと ずっと
 そして君をずっと抱き締めていたい
 君が消えてから 僕は生きる理由をなくした
 幻想をいつまでも離さなかった
 君は僕の視界にいる 僕は目を下に向ける
 暗闇がそこにあって 僕は無になれる
 英雄のように羽ばたく鳥になる
 僕はそうなることで前に進むことができる
 幾つもの死を乗り越えて 僕はますます何の為に生きるのか その理由が知りたくなる きっと答えは出ないだろう ?君?がそのことを教えてくれた
 僕は心の中では強く生きていける しかし現実ではますます適応できなくなってくる
 僕は心の中で柔軟になってくる
 しかし外は硬く強張ってくる
 いつか破裂する時が来るだろう
 その時 僕はこの世にいるかどうか分からない 体がもたないのだ
 でも僕は自分を全うに生きてきた
 人々は僕を褒めるだろう
 僕は永遠に眠りに就きたいと思っているかもしれない
 最後は一人でいたいかもしれない
 それで終わりだ 悲しいな


自由詩 ループ&ランダム Copyright はじめ 2007-04-13 05:30:27
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