哀(あい)
海月

何かに怯える様に愛し合う
思考が働かずに自然に求めて
貪り皮膚が剥げてしまいそう

止めどなく吐息が数を増す
小さく刻む口が言葉を囁く
アイシテイル

動かない君の心身

死んでいる
死んでいる
死んでいる
死んでいる
死んでいぬ

微かに指先が僕の肌を這う
冷たい指先、爪が肌を切り

自然破壊
地球温暖化
自殺
他殺
大量の芥

廃人
幻と幻想が現実に入り乱れ
砂嵐が目の前に入り狂う

君の表情
歪み
笑っているのか?
泣いているのか?
ナニヲシテイルノ

愛している
愛していた
愛している
愛していた
哀が混ざる

至福の中で絶望が産声をあげ
希望はやがて絶望に姿を変え
黒に染まり
闇に染まり
光が無く
白が無く
自我が消滅する

何がしたい?
何をもとめ?
何のために?
何なのさ







真っ赤な部屋の中
夕焼けの灯りが眩しい
君の、君だった形
白い壁紙は赤に染まる

命の音は一つになった





自由詩 哀(あい) Copyright 海月 2007-04-08 01:58:03
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