暗闇れもん


不器用なあなたを縛ってみる
抵抗するたびに麻縄が黒い肌にそって生き物みたいに動く
熱に浮かされていて気づいたらそんなことをしていた
ずっと触りたかった黒い肌にわたしのすべてを這わせて
少しずつ飲み込んでいく
どこまでもつかみ所が無くて
抱きしめた腕の中から脆く崩れていくようで
形を確かめるように
縄にそって何度も唇を這わせた

自由なはずのわたしが本当は不自由で
甘い香りと視線に絡めとられたまま
指一本でさえ
あなたの意思でしか動けない





自由詩Copyright 暗闇れもん 2007-03-31 23:14:08
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