眠れぬ夜

真っ暗な夜を楽しんで過ごすよ


傷ついた少女と 世界を語るには調度いい





弱いものは強いものに脅かされて

上位の者は下位の者を押し潰す


容姿や趣向で何故 人格まで決め付ける?

過ちや古傷を何故 また痛めつける?




泣きながら叫んだ少女の声は 雑音だらけの街に消えていく


いじめに苦しんだ少女の言葉

僕は愛おしい声だと思った


僕は、その声を忘れない




真っ暗な夜 少女の傷は少しでも癒えただろうか










真っ暗な夜を楽しんで過ごすよ


堕ち切った少女と 世界を語るには調度いい





振り上げられた手は 頬を叩いて

嘲られた笑いは 真っ直ぐに向けられて


存在を否定するのなら何故 産んだ?

最後には裏切るのなら何故 初めは笑いかけた?





震えながら呟いた少女の声は 雑音だらけの街に消えていく


自分の居場所を失った少女の声

僕は愛おしい声だと思った


僕は、その声を忘れない




真っ暗な夜 少女は少しでも上を向けただろうか








真っ暗な夜 灯りが恋しくなったなら

造り上げられた街のネオンよりも キミを見つめている夜空の月を見上げてごらん




眠れぬ夜は 僕と語ろう


この醜くて 酷く美しい 世界について


自由詩 眠れぬ夜 Copyright  2007-03-28 21:54:55
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