おっぱい
虹村 凌

春の日差しが人々を浮き上がらせて
まるで背中に羽が生えたように
あぁ僕も空を飛んでいるみたいな気分

そこかしこに裸足の女神
浮き上がる鎖骨
飛び出る肩甲骨
女神様は何時だってタンクトップなのさ
そしてブロンドなのさ

もう言っちゃいますぶっちゃけちゃいます
裸足の女神様
もし誰も使わないのならそのおっぱいを下さい
みんなが膨らんで弾けて飛び散る前に
そして夏の小路に横たわって腐ってしまう前に
僕を膨らませて弾けさせて下さい

導火線に火はついています
春の日差し
裸足の女神
鎖骨と肩甲骨
何よりもその小さい胸

早く
チェザーレが目覚める前に


自由詩 おっぱい Copyright 虹村 凌 2007-03-28 09:54:14
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