おっぱい
虹村 凌
春の日差しが人々を浮き上がらせて
まるで背中に羽が生えたように
あぁ僕も空を飛んでいるみたいな気分
そこかしこに裸足の女神
浮き上がる鎖骨
飛び出る肩甲骨
女神様は何時だってタンクトップなのさ
そしてブロンドなのさ
もう言っちゃいますぶっちゃけちゃいます
裸足の女神様
もし誰も使わないのならそのおっぱいを下さい
みんなが膨らんで弾けて飛び散る前に
そして夏の小路に横たわって腐ってしまう前に
僕を膨らませて弾けさせて下さい
導火線に火はついています
春の日差し
裸足の女神
鎖骨と肩甲骨
何よりもその小さい胸
早く
チェザーレが目覚める前に