かけたたましいあずかります(株)
かぜきり

魂がかけちまった
ちいっと過ぎてしまっただけなのにな

入り口の無いあの島で
出口の無いあの塔で

乾いた喉がうったえる
みずがほしいみずがほしい
訴えているのは喉ではない

そんなふうにあのひとはそのことをはなす

日々がそこにはあるのだろうか
キーコードに埋もれたゲートのある庭で
合言葉は数字の羅列

そこにあるのは見せかけの日常
すでにかけたものは
返してはもらえず

あさ 自分のくしゃみで目を覚ます
気がついたら手首から先が落っこちていた

僕が誰だかわかっていても
でてくることばはべつのもの
ぼくが彼で
彼が僕で
僕がかれだから

ことばは意味がなしてもいなくならずに

メガシパシパ     する
    ただただかゆい

でかけちまった日常は
太陽が昇っても誰も帰してはくれず

今日もでかけていったらしい
実に乱暴な態度でご飯を食べさせている姿がすごくまぶしい

すごくやさしいのだけれどうつしみがやめなさいといっている
・・・見えないのかな

うどんがおいしかったそうだ
ぼくにはとても不味かった

不機嫌さがおそってくる
だからか だからか 非常に痒い

あそこに詰まっているなにかは
でかけてしまったかたまりそのものか

/順不同
実際は何者がかけてもおらず
ただただ詰まっているだけの状況であり

そこにあるのはただなまぬるいだけの
金と時間があぶれだしてゆく糸でつながった

ぷーる。

わたしたちはただ 長くしらけた棒で
かきまぜているだけです・・・


自由詩 かけたたましいあずかります(株) Copyright かぜきり 2007-03-22 12:51:32
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