夢の世界
はじめ

 僕とクラスメイトの彼は困っていた不思議なお爺さんを助けて月から行く不思議な世界のことを教えて貰った
 不思議なお爺さんは実はサンタクロースで 翌日僕らの家に不思議な世界への乗車切符が届いた
十五夜の前夜 月は新月で満月になる気配は無かった
 翌日 まだ蓋は開いていなかった
 病院の裏山に汽車は来るらしい 発車時刻は深夜0時だ
僕達が待ちぼうけしていると 突然 遠くから汽笛の音が聞こえてきて 遙か彼方から闇に溶けた漆黒の汽車が虹色の煙を吐いてやって来た
 汽車は地上に降りると 中からシマリスの運転手が出てきた
 僕達は汽車に乗り込むと 汽車はゆっくりと空へ昇っていった
 途中でシマリスの車掌が切符を切りに来た
 雲の渓谷を突き抜け 月へと向かう
 すると突然月の蓋がずれていって 満月になりその光の中に入っていった
 眩しい目を開けると そこはクリーム色の太陽が輝くいつも僕達が見ていた素敵な夢の世界だ
 シマリスの運転手の説明によると この世界は訪れる人の夢のイマジネーションによって全く異なって見えるらしいのだ
 僕達は胸を躍らせて終着駅を降り駈けだした
 僕達は見たことも無いような乗り物がある遊園地で遊んだり 絶滅した動物ばかりいる動物園を回ったり 食べたことも無いようなお菓子や食べ物でできた森や山や湖や海でお腹を満たしたり 無限の星に見守られて暖かい雲の上でぐっすりと眠ったりした
 僕達は不思議な世界を満喫した
 また来たいなと思った だけど帰りのアナウンスで 子供しかここには来られないのだそうだ
 汽車が夜の空に吸い込まれていく 東の空の方で この世界の太陽が昇りつつある


自由詩 夢の世界 Copyright はじめ 2007-03-19 05:41:09
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