トワイライト
たね。


寒風舞う夕闇
窓から観ゆる
流れゆく木立は
ブルース

乱反射する
宵の明星

きみの氷結した
涙のレンズが
滲み出すならば
かまわず
泣いてしまおう

黄金に濡れゆく
トワイライト

誰かを偲び
誰かを尊ぶ
涙なら
蒼い残照は
艶やかに明星を
唄います

零下に
照らされた
氷霜の花壇
それは
誰にも気づかれぬ
星雲の種子
いつか花弁を
降らそうと
密やかに星座を
奏でます

ひた、ひた、ひた

光線はやがて
あたたかな夢を
告げに走るよ

柔らかな瞼の淵へ

きみよ
涙腺の明星に
黎明の春をみろ






自由詩 トワイライト Copyright たね。 2007-03-18 09:40:44
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