ミゼット

あしがいっぽんしかなくなって それでくるくるとおどります

すいそうのひろさは はじめから わからない

ひれにみたてたながいそでのふくは まわると とてもきれい

すそも まわるとまとわりついて ひれ、みずの、うず。

はく・いきで・しろい・にごる・ななめ・まわりのみどり・うごく・せん・すすんで・おれんじ・のびた・つめ・まんなかゆび・かみ・くち・なか・わたし・こえ・ない・あわ・しろい・みずの・うず

わたし にんぎょ

くつをはいたままのあしが すいそうのそこにしずんでいる

たくさんのがらすのむこう ゆうぐれのいろ

いっぽんのあしで くるくるおどります

なくなったあしは あらべすくのかみさまにさしあげたことにしました

そのままのかたちでさしあげたのです いまならまだみられるかもしれません

りぼんのついたくつをはいたあしが わたしのあしが かみさまにかかえられているところ 

かんむりみたいな かみはゆらゆら かたまでのながさです うまれたままのくろ

だんだんとけていくようです みずのなかではじまりにかえっていきます

にじんで ぼやけて あわがのぼっていきます

もっているだけのくうきをはきおえたら

おどりはおしまいです

いっぽんしかないあしも かみさまのゆめも みんな あたたかいところへ しずんでゆきます 


自由詩Copyright ミゼット 2007-03-15 23:53:51
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