月猫
たね。

三毛猫は憩う
幻燈の夜

羨望にすました
猫の瞳に膨らむ
ブリキの月

悪戯な黒雲が
月光の尻尾を隠し
この乳白の森を
蒼い舌で塗らしてく

魔法が解けてくようだと
きみは云う

冷ややかな蒼が
冬の爪を砥ぎ
寒い寝床へと
手招く静謐

きみは葉陰で
まるくなってる仔猫

ねえ
こっちへおいでよ

ぼくの指は
月光を吸い込む

ほら
あたたかくむいた
栗みたいな月を
あげよう




自由詩 月猫 Copyright たね。 2007-03-15 11:25:34
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