うちゅうからのてがみ
夕凪ここあ

おっこちた
うちゅうのてがみ

昨日の夜は
ずいぶんと
きれいな
星空

それよりも
もっと
ずっと前
おかあさん
うちゅうろけっとで
ぼくは行った

おっこちた
うちゅうのてがみ

音を忘れた
月の裏側 から
おくります

おかあさん
こっそり
泣いた夜 は

涙みたいな
彗星の
しっぽ

おかあさん
思い出す日 は

まあるく
やさしい
土星のわっか

何日か前に
流星群
旅の終わりに
一回り
小さくなって

おかあさん
眠りの中ですか
それとも
また


朝ごはんを
一口分
残してしまって
ごめんなさい

うちゅうろけっとは
一人乗り
だから
きっと
さよなら

おっこちた
うちゅうのてがみ
だから
それは
流星群の、です

昔からの
歌を口ずさめば
ひとつっつ
星が
生まれます

今日の夜も
ずいぶんと
きれいな
空ならいい

何百年も後
きっと
会いに行きます

そのときには
うちゅうのてがみが
めじるし
大切に持ってて

ぼくは
ほしのすな に
なってる予定



自由詩 うちゅうからのてがみ Copyright 夕凪ここあ 2007-03-14 20:11:09
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